身体が硬い原因は何?|理学療法士が硬さに悩む子どもへの効果的な方法を伝授

時計2023.06.27
柔軟性   成長痛  
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この記事を読んでいるあなたは

 ・子どもの身体が硬いことでよくケガをするので、効果的なストレッチ方法が知りたい

 ・子どもの身体を柔らかくするためにストレッチしているけどなかなか効果が出ない

などの悩みを持っていませんか?

最近、身体が硬い子どもたちが増加しています。遺伝的な要因ももちろん関係しますが、それだけではなくさまざまな事が原因として考えられます。その中でも特にゲームやスマホなどの普及による姿勢の悪さが大きく関与しています。

人は産まれた瞬間が一番柔らかく、徐々に硬くなっていく生物ですが、その硬くなるスピードは個人差があります。実は、身体が柔らかい子どもと硬い子どもでは日常生活の中での姿勢や身体の使い方が全く違うのです。

今回の記事では身体が柔らかい子どもと硬い子どもの違いから硬くなる原因を説明し、最後には身体を柔らかくする効果的なストレッチ方法を説明します。

最後まで読んでいただくことで子どもたちの身体が硬い原因が分かり、効果的なストレッチをすることで柔らかくしなやかな身体にする事ができます。

ぜひ最後まで読んでください。

目次 

1.身体が硬い原因は?

2.身体が硬いとなぜいけないのか

3.身体を柔らかくするために大切なこと

4.身体を柔らかくする効果的な方法

 

身体が硬い原因は?

人間には身体を支える骨格と身体を動かす筋肉があります。 さらに筋肉は、身体を内側から支える小さなインナーマッスルと身体の表面にある大きな筋肉であるアウターマッスルがあります。


インナーマッスル小さな筋肉で持久性が高く、身体を安定させます。

アウターマッスル大きな筋肉で瞬発力が高いですが、身体は不安定になります。

つまり、役割として身体を骨格とインナーマッスルで安定して支え、その上でアウターマッスルを使用して動く構造になっています。

身体が硬くなる子どもは骨格とインナーマッスルで支えるということができておらず、支えることと動かすことの両方にアウターマッスルを使ってしまっています。それにより、アウターマッスルが過剰に緊張してしまいどんどん身体が硬くなってしまいます。


 逆に,身体が柔らかい子骨とインナーマッスルで支えふことができ、その上でアウターマッスルを使うので力むことなく身体を使えています。

 

身体が硬いとなぜいけないのか

身体の柔かさ(柔軟性)には次の2種類があります。

静的柔軟性:前屈で床に手が付く、開脚が柔らかいなどの柔軟性

動的柔軟性:さまざまな動作での動きのしなやかさ

静的柔軟性の低下はケガをしやすくなり、動的柔軟性の低下は競技力の低下につながります。

また、どちらの柔軟性も血流量と関係があり、柔軟性が低下することで冷え性や内臓機能の低下による身体調不良などを引き起こす可能性があります。


身体を柔らかくするために大切なこと

身体を柔らかくするためにストレッチをするけど柔らかくならないと感じたことはありませんか?少しの時間ストレッチをするだけで柔らかくなる子もいれば、長い時間ストレッチをしても柔らかくならない子もいます。この違いは何でしょうか?

実は筋肉が柔らかくなるのにはただ伸ばせば良いというわけではありません。大切なことは「伸ばしている筋肉の状態が整っていること」になります。

ん?どういうこと?と思いましたよね?大切なことなので分かりやすく説明しますね。

私たちは目を閉じていても腕を振ったり、足を上げたりする事が出来ます。これは全身に感覚があり(=身体感覚)、その感覚を頼りに動かしています。この身体感覚は、全身の筋肉などにセンサーがたくさんあり、そのセンサーからの情報を脳が受け取り、状態を理解しています。

このセンサーはストレッチをしている時には、その伸ばされている状態を脳に伝えます そして脳がその状態を理解し、人体に危害がない(伸ばしすぎていない)と判断すれば緩んでいきます。これがストレッチの効果になります。

しかし、このセンサーの反応が鈍っていたらどうでしょうか?

脳に筋肉からの情報が正しく伝わらず、脳は正しい判断ができないため身体を守るために筋肉を緊張させ緩まなくしてしまいます。つまり、ストレッチをしても伸びないんですね。

よって、大切なことは

ストレッチをする前に筋肉のセンサーを正常に整える(身体の感覚を整える)必要がある」ということです。


身体を柔らかくする効果的な方法

ここではストレッチ前に身体の感覚を整える効果的な体操である体軸体操をお伝えします。体軸体操とは株式会社やまちゃんの代表である山崎氏が独自に開発した体操です。

 子どもの身体感覚を整えることで、身体に軸を形成し、力みのないしなやかな身体になる、17種類から構成される体操プログラムです。その中から今回は5種目を紹介します。

 まずは子どもの柔軟性をチェックしてみましょう!ここでは静的柔軟性である以下の4項目のチェックをします! 

 

4つの項目でいくつできなかったでしょうか?覚えといてくださいね。

 チェックが終われば、ここからいよいよ身体の感覚を整えながら体操を行っていきます。そんな難しいことではなく、身体感覚が整う身体のスイッチと呼ばれるポイントを触りながら体操を行うだけです。 


身体のスイッチ












 

 はじめにチェックした項目を再度行ってみましょう!先ほどと比べていかがでしょうか?

 これだけでも効果はありますが、身体が整った上で一般的なストレッチを行うとどんどん身体は柔らかくなっていきます!これを毎日持続することでどんどん身体感覚が整い、柔らかい身体に変化していきますよ。

みなさん、歯磨きは毎日しますよね?これは虫歯にならないために習慣にしていると思います。体操も同じです。身体が硬くならないために毎日習慣にできるとより効果が持続します。ぜひやってみてください。


まとめ

今回の記事では身体が硬い原因について説明し、効果的なストレッチ方法を解説しました。

身体が硬くなる原因は骨格とインナーマッスルで支えるということができておらず、アウターマッスルが過剰に緊張して身体が硬くなっている

・柔軟性には静的柔軟性と動的柔軟性があり、前者が低下するとケガしやすくなり、後者が低下すると競技力が低下する

・身体を柔らかくするために大切なことはストレッチをする前に筋肉のセンサーを正常に整える(身身体の感覚を整える)こと

・体軸体操で身体感覚を整えてからストレッチすることで効果的に身体を柔らかくする事ができる

今回は以上になります。

身体を柔らかくすることを諦めていた子も、ストレッチを頑張っていてもなかなか効果が実感できなかった子も、ぜひこの方法を試してみてください。即時的にも効果はありますが、寝る前などに数週間続けるだけでより効果が実感できると思います。子どもたちの身体も未来も必ず変わります。

もっと詳しく体軸体操を知りたい、子どものケガを予防したり、競技力を向上する方法を知りたい方はキッズ・ジュニアトレーナーの専門家が実施する「体軸ファシリテーター養成講座」の受講をおすすめします。

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オンラインでも受講でき、1日で子どもの運動指導者の資格がとれ、さらに文部科学省が認定する運動教室を開催することが可能になります。

ぜひご検討ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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