【子どもの健康のために】ランニングで怪我を予防する正しい走り方

近年、子どもの体力低下が問題視される中、運動習慣の重要性が改めて注目されています。特にランニングは、特別な道具も必要なく、どこでも簡単に始められる運動の一つです。しかし、ゲームやスマホなどの影響で、姿勢が悪い子どもが増加し、その悪い姿勢で間違った走り方を続けると、成長期の子どもにとってケガのリスクが高まります。
・子どもの走り方が友達となんか違う
・ランニングをするとすぐに足が痛がる
・ランニング で怪我をしない正しい走り方が知りたい
このような思いがある親御さんに、子どもの身体づくりの専門家が、「ランニングで怪我をしない走り方」について詳しく解説します。最後には正しく走れているかのチェックポイントや改善するためのトレーニング方法もご紹介します。
お子さんの健康的な成長をサポートするためにぜひ読んでみてください。
目次
ランニングの走り方と怪我の関係
ランニング時の足のつき方は、ケガの発生に大きく影響します。間違った足の着地を続けると、膝や足首、腰に負担がかかり、痛みやケガにつながる可能性があるのです。
ランニング の走り方には大きく3つの走り方があります。
・かかとから接地する「ヒールストライク走法」
・足の裏全体で接地する「ミッドフット走法」
・つま先から地面に接地する「フォアフット走法」
それぞれの走り方には、スピードは出るけど怪我しやすいなどメリットとデメリットがあるため、それを理解して走り方を選ぶ必要があります。
①ヒールストライク走法(かかとから接地)
ランニング時に「かかと」から着地すると、衝撃が膝や腰に直接伝わりやすくなります。成長期の子どもは関節がまだ柔らかく、強い衝撃が繰り返されることで、膝の痛み(成長痛)や腰の負担につながることがあります。
②ミッドフット走法(足の裏全体で接地)
この方法では、かかととつま先の両方がバランスよく使われ、地面からの衝撃が分散されるため、関節への負担を減らすことができます。
③フォアフット走法(つま先から接地)
つま先だけで着地すると、ふくらはぎに大きな負担がかかります。これは足の筋肉に過度な疲労を引き起こし、こむら返りやアキレス腱炎の原因になります。
怪我を予防する走り方は「ミッドフット走法」になります。ですので、まず子どもにランニングをさせるときはこの走り方を練習しましょう。
しかし、それぞれの走り方にメリット・デメリットがあるため、ランニング のレベルによっては短距離で早く走るならフォアフット走法、ジョギング程度でゆっくり走るならヒールストライク走法など選択することが必要です。
ランニングで怪我を予防する正しい走り方
では、ケガを防ぎ、効率的に走るためには、どのようなフォームを意識すればよいのでしょうか?
怪我を予防する走り方はミッドフット走法になりますが、ランニング のレベルによっては短距離を早く走るならフォアフット走法、ジョギング程度でゆっくり走るならヒールストライク走法など選択することが必要です。
その際に、どの走り方でも重要な走り方が「重心の位置」になります。
人が動くときは、「身体の中心(重心)」を動かします。その重心を動かすために筋肉を使って力を作っています。
ランニングでは、足で地面を蹴って重心を前に動かすために、この時に床から衝撃が身体に入ります。この衝撃の大きさが大きいほど怪我をしやすくなります。
この床からの衝撃の力を上の力と後ろの力に分解します。この後ろ方向の力が大きいとブレーキがかかっている状態であり、身体への負担が増え怪我をしやすくなります。
足の接地位置が重心より遠くに行けば行くほど、ブレーキの力が大きくなります。よって、どの走り方でもできる限り、重心位置と足の接地位置が近いことが怪我を予防するためには重要になります。
ですので、走るときは足の上に身体を持っていくような意識をすることが怪我を予防するためのコツです。
意識だけではなかなか難しいですよね?
この重心位置を足の上に持っていくために重要になるのが、「体幹と股関節の使い方」になります。そこで、次に体幹と股関節の使い方が上手になるトレーニングをお伝えします。
ランニングで怪我を予防するためのトレーニング方法
ランニングで怪我を予防するための方法には次のようなものがあります。
① 適切な練習量を守る
②柔軟性、筋力を鍛える
③ 足に合ったランニングシューズを選ぶ
④ 正しい走り方を身につける
この中でも特に重要な「④正しい走り方を身につける」トレーニングについて紹介します。
ここで紹介する体操は、「予防医学に基づいて理学療法士が開発した健康的な身体づくりのための体操プログラム」になります。
子どもの身体のインナーマッスルを活性化することで、姿勢や身体の使い方が向上する体操です。
他の体操とは違い、全身14カ所にある身体のスイッチを触りながら動かすことで、身体の感覚が整い、インナーマッスルが活性化し、身体に軸ができます。

「体軸」とは、筋肉や骨ではなく、身体の真ん中を通る身体の感覚になります。
体軸とは、運動(スポーツ)・勉強・習い事の土台になるものです。これからスポーツを頑張りたい、勉強がもっとできるようになりたい!という小学生の子どもたちにこそまず身についてほしいのがこの「体軸」です。
この体操プログラムはTAIJIKU(たいじく)子どもの運動学習塾の教育プログラム内などで幅広く活用されています。
今回は、100種類以上ある体軸体操・10秒アクションの中から正しい走り方が身に付くトレーニングを紹介します。
子どもだけでなく、親御さんも一緒に行うことで楽しく続けやすいのでぜひやってみてくださいね。
では、トレーニングを行う前に現状の走り方を動画で横から撮影しましょう!その動画で次のポイントをチェックしてください。
<チェックポイント>
①足のつき方(つま先、足底、かかと)
つま先やかかとから接地している場合は、足底で接地する走り方をやってみましょう!その状態で次の②を測ってみてください。
②足の接地位置と重心(へそ)との距離
*何cmなど細かく測る必要はありません。比較するために大体で大丈夫です。
③クロスステップ
身体の下で足を動かす能力がチェックできます。
2回測定し、良い方を覚えておいてください。チェックが終わったら、いよいよトレーニングを行なっていきましょう!



トレーニングが終わったら、最初に行ったポイントをチェックしてみよう!
①足のつき方(つま先、足底、かかと)
②足の接地位置と重心(へそ)との距離
*何cmなど細かく測る必要はありません。比較するために大体で大丈夫です。
③クロスステップ
いかかですか?足底接地(ミッドフット走法)で重心位置が足の接地位置と近くなったり、クロスステップの回数が向上したりなど即時的な変化がありましたか?
即時的な効果もありますが、続けて行うことでこの正しい走り方が定着し、怪我をすることなくランニングすることができます。
今回お伝えした体軸体操・10秒アクションは全てで100種類以上あり、その中の一部のみ紹介しました。これからの時代、小学生の子どもたちが、健康にすくすく成長できるために土台となる身体づくりが必須です!
今回の記事を読んで、子どもの身体づくりに興味を持たれた方は、子どもの身体づくりの専門家が実施する「体軸ファシリテーター養成講座」の受講をおすすめします。
オフラインでも受講でき、1日で体軸体操指導者の資格を取得することができます。子育てに役立つことができますし、地域で運動教室などを開催することもできるようになります。
まとめ
以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました。