発達が遅いと言われた子どもに対してパパ・ママでもできる体軸セラピーとは
この記事を読んでいるあなたは
・子どもの発達が遅いと指摘されて、何かできることはないか知りたい
・子どもがなかなか歩かないことに不安があり、何か促す方法が知りたい
といったような悩みはありませんか?
子どもの運動発達の現状は厚生労働省、スポーツ庁の調査によると幼児・児童ともに1980年代をピークに低下していると言われています。また、文部科学省の調査では、小中学生の中で10人に1人の割合で何かしらの発達障害をもつ子どもが存在するとも言われています。
つまり、昔に比べて現代の子どもたちは「運動発達が遅い子どもが多く、発達障害がある子どもも実に10 人に 1 人の割合で存在する」ことになります。
このような背景には子育て環境の変化が大きく関係しています。昔はベビーカー、歩行器もなければ、抱っこ紐などという物もありませんでした。そして現代では核家族化によりマンションなど狭い環境での子育てが中心となっています。このような育児環境の変化が、子どもたちの身体発達を遅らせている原因になっています。
このような現状をなんとかできないかと思い、株式会社やまちゃん代表の山崎氏は体軸理論に基づいた体軸セラピー®︎という画期的なセラピーを考えました。
この記事では、子どもの発達が遅いと指摘されたり、感じたりした時に、ママ・パパが自宅でも簡単に実施する事ができる体軸セラピー®︎を紹介します。最後まで読んでいただく事で、体軸セラピー®︎が理解でき、子どもに実施していただく事で発達を少しでも支援する事ができます。
目次
子どもたちの発達の現状
厚生労働省の調査では2000年と2010年を比較し、乳児の運動機能(ひとり座り、ハイハイ、つかまり立ち、ひとり歩き)の獲得時期がこの10年間で遅くなっています。
また、幼児・児童においても1980年代をピークに運動能力は低い水準を推移しています。その中でも運動のパターンにおいては成熟した能力の獲得(下図パターン5)は1980年代と比べると現代の子どもたちは約2年ほど獲得が遅れていると言われています。
さらに、文部科学省のデータによると、平成 19 年度から 29 年度までの 10 年間で、通級*に在学する児童の中で発達障害(情緒障害を含む)とみられる子どもの数は約5倍に増加しています。
*通級:通常の学級に在籍していながら個別的な特別支援教育を受けることのできる制度
また、平成 24 年の調査では、全国の公立小・中学校の通常学級において「知的発達に遅れはないものの、学習面又は行動面で著しい困難を示すとされた児童生徒の割合」が全体の 6.5%(男子 9.3%、女子 3.6%)というデータもあります。
そして、その後の通級に在籍する児童生徒数の増加を考慮すると、現在では 10%を超えていると推計されます。つまり、発達障害をもつ子どもは実に 10 人に 1 人の割合で存在することになります。
まとめると現状の子どもたちは「昔に比べて運動発達や運動パターンの獲得は遅くなっており、発達障害がある子どもは実に10 人に1 人の割合で存在する」ことになります。
このような子どもの発達が遅い現状は、改善しなければいけない課題になっています。
子どもたちの発達が遅い原因
ではなぜ、昔と比べて発達が遅い子どもが多いのでしょうか?子どもの発達が遅い原因は未だ明らかではありませんが、先天的な要因(遺伝)と後天的な要因(環境・体験)の相互作用によって生じるものだと言われています。
そして、近年著しく増加した背景には以下の2つが考えられています。
1. 発達障害がスペクトラムという概念で捉えられ、診断基準の幅が広がったこと
2.
社会環境の変化で子どもたちの身体発達が遅れたり、生きにくさの増加
社会環境の変化では、便利な道具(ベビーカー、歩行器、抱っこ紐など)が増え、育児環境もマンションなどの狭い環境が中心となっています。また、屋内で楽しむコンテンツが増えたことにより外で遊ぶ機会も減り、このような環境の変化が子どもたちに影響を与えています。
子どもの発達を考える上で大切な「子どもの発達の3階層」というものがあります。
子どもは産まれるとまず呼吸運動を習得します。そして、外界と自分との関係をあらゆる感覚を通して認知し、自己の姿勢や動きを構築していきます。
これらの土台の上に、コミュニケーションといった対人スキルやあらゆる学習、高次の運動(スポーツ)を習得していきます。
この土台になるあらゆる感覚を通して認知するところが、発達には非常に重要になってきます。そこを担うものが身体の軸である「体軸」になります。(体軸に関しては次の項で説明しますね)
の感覚を認知する事が、現代の子どもたちは社会変化の影響などで遅れてしまうと、発達も遅れてしまう事が考えられます。
子どもの発達を促すために大切な事
これはカナダの脳科学者ペンフィールドによって発見されました。
身体の大きさやどこで曲がったり伸びたりするのかを感覚を通して認識し、脳の中に記憶されます。これを「ボディマッピング」といい、繰り返す事で脳にからだの地図に記憶されていきます。
私たちが手や足がどのような状態になっているかやどう動いているかを感じる事ができるのは脳にからだの地図があるからです。その認識に基づいて私たちは日々、身体を動かしています。
つまり、よく意識したり動かす所は地図が大きく、より滑らかに動かす事ができます。
つまり、子どもの発達に大切なことは、乳幼児期〜幼児期に正しいボディマッピングの形成を促すことです。
正しくボディマッピングされると全身の身体感覚が整い、身体の中に軸ができます。これが体軸です。
つまり、体軸とは筋肉や骨格ではなく、身体の真ん中を通る身体の感覚になります。
体軸が形成されると全身の力みがなくなり、身体を上手くコントロールする能力が養われ、姿勢は自然と良くなりどんどんしなやかに、かつ巧みに身体を動かすことができるようになります。
発達が遅いと言われた子どもに効果的な体軸セラピー®︎の紹介
発達が遅いと言われた子どもに対して、少しでも発達を促す方法はないかと株式会社やまちゃんの代表である山崎氏により考えられたものが「体軸セラピー®︎」になります。
では実際に次の方法で赤ちゃんがリラックスしているタイミングで実施してみましょう。
効果に個人差はありますが、毎日続けて行うことで感覚が統合されていきます。今回は下肢のみ説明しましたが、全身がこのような状態になると体軸が形成され、ボディマッピングが促され、発達がどんどん促されます。
今回の記事を読んで、赤ちゃんの発達を促す方法をもっと知りたいと思われた方は、子どもの身体づくりの専門家が実施している体軸コンディショニングスクール認定の「体軸ベビー講師養成講座」の受講をおすすめします。
この講座は体軸セラピーという手法を習得し、子育てに悩む全ての方の救世主になる体軸ベビー講師の資格認定者を養成する講座です。3日間で取得でき、オンラインでも受講可能です。
ベビーマッサージ資格の決定版であり、赤ちゃんの成長を支えるプロになりたい方は必須の講座になります。
まとめ
今回は、発達が遅いと言われた子どもに対して、パパ・ママでもできる体軸セラピー®︎について解説しました。
・現代の子どもたちは昔に比べて運動発達は遅く、発達障害がある子どもは実に10 人に 1 人の割合で存在する
・子どもの発達にはあらゆる感覚を通して認知するところが非常に重要になり、そこを担うものが身体の軸である「体軸」になる
・子どもの発達で大切なことは、あらゆる感覚を通して認識し、脳に記憶され(ボディマッピング)、それに基づき身体を動かしていくこと
・体軸セラピー®とはまさに、このボディマッピングの構築により、正常な発達を促すセラピーである