成長期の子どもをオスグッド病から守る!怪我予防のポイントを解説

時計2024.09.02
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みなさん、子どもに多い膝の怪我「オスグッド病」をご存知ですか


整形外科クリニックで働いていると、特に成長期の子どもたちの膝に関する悩みを多く伺います。その中でも、スポーツを頑張っている子どもに多く見られるのがオスグッド病です。


オスグッド病とは、成長期の子どもに起こる膝の痛みを伴う疾患です。特に、活発に運動する子どもに多く発症します。よく、「成長痛だから仕方ない」と言われがちですが、実はそれだけではなく、オスグッド病には特定の原因が存在します。


今回は、オスグッド病の原因や、子どもがこの怪我になりやすいかどうかをチェックする方法、さらには予防法や改善のための体操について詳しくご紹介します。


子どもが「オスグッド病」と診断されたことがある方、またはスポーツに熱心に取り組んでいる小学生や中学生の子どもをお持ちの親御さんにとって、必見の内容です。ぜひ最後までお読みください。


目次  


1. 子どもに多い怪我「オスグッド病」とは 

2. 子どもに多い怪我「オスグッド病」の原因

3. オスグッド病を予防・改善する体操

4. まとめ 


子どもに多い怪我「オスグッド病」とは

オスグッド病とは、成長期の子どもに起こる膝の痛みを伴う怪我です。膝の前側にある大腿四頭筋(ふとももの前の筋肉)に繰り返し力が入るとスネの前の骨に繰り返し負荷がかかることで、痛みや腫れを引き起こします。

運動を頻繁に行う10代の子どもたちに発症することが多く、その中でも10ー12歳の男子(小学5−6年生)に最も多い怪我です。

子どもに多い怪我「オスグッド病」の原因

オスグッド病の主な原因には「柔軟性の低下」と「姿勢動作不良」の2つが挙げられます。


柔軟性の低下:ふとももの前側にある大腿四頭筋という筋肉が硬くなると、膝に負担がかかり、痛みを引き起こします。特に急激な成長期にこの筋肉が硬直しやすいため、日々のストレッチが非常に重要です。


姿勢動作不良:運動やスポーツでの姿勢や動作が悪いと、膝関節に負担がかかり、痛みを引き起こします。特に子どもは正しい姿勢や動き方を身につけることが、怪我を予防するために大切です。


これらの原因の中でも、特に「姿勢動作不良」は多くの子どもに見られます。


運動やスポーツの際に、踏み込んだり、跳んだりする動作や急に方向を変える動作などを繰り返すことが膝に負担をかけ、オスグッド病を引き起こしやすくなります。


オスグッド病になりやすい子どもは、膝を中心に動作を行うことが多く、ふとももの前の筋肉(大腿四頭筋)を過剰に使ってしまうため、膝関節に痛みが生じてしまいます。


一方、オスグッド病を予防するためには、膝だけでなく股関節をうまく使って動作を行うことが重要です。特に、ふとももの裏の筋肉(ハムストリングス)をしっかり使右ことで、膝への負担が軽減され、パフォーマンス向上にもつながります



よって、オスグッド病を予防・改善するためには、運動やスポーツでの動作時に「股関節(ふともも裏の筋肉)」が適切に使われていることが大切です


オスグッド病を予防・改善する体操


ここで紹介する体軸体操・10秒アクションは、「予防医学に基づいて理学療法士が開発した健康的な身体づくりのための体操プログラム」になります。子どもの身体のインナーマッスルを活性化することで、姿勢や身体の使い方が向上し、元気になる体操です。それを行うことで誰でも同じように効果が出るようになります。

「体軸」とは、筋肉や骨格のことではなく、身体の中心を上下に貫く軸の感覚のことです。お子さんはこの「体軸」が整うことで、姿勢の改善が期待できます。また、身体を思い通りに動かしやすくなることで運動能力の向上につながります。

他の体操とは違い、全身14カ所にある身体のスイッチを触りながら動かすことで、身体の感覚が整い、インナーマッスルが活性化し、身体に軸ができます

 

そして、身体に軸ができることで身体を思い通りに動かすことができます。この体操プログラムはTAIJIKU(たいじく)子どもの運動学習塾の教育プログラム内などで幅広く活用されています。


ここでは、股関節が使えるようになる体操を5つ紹介します。


まず、体操をする前に、オスグッド病になりにくい(股関節が使えている)かどうかを次の方法でチェックして見ましょう!

これが、スムーズに実施できれば股関節が上手に使えており問題ありません。できない、もしくはなんとかできるレベルの子どもはオスグッド病予備軍かもしれません。次の体操をぜひ行い、股関節が使えるようになり、怪我を予防しましょう!!




















体軸体操を行なった後、先ほどのチェック方法で股関節が使えているかどうかチェックしてみましょう!身体に変化はあるかな?


体軸体操・10秒アクションは誰でもどこでも簡単に実施でき、即時効果も得られます。しかし、また日常生活で元に戻ってしまう可能性があるため、まずは2週間ほど毎日継続して実施することをお勧めします。


継続することで、徐々に眠っていたインナーマッスルが働きやすくなり、正しい身体の使い方ができるようになることでオスグッド病になりにくい身体になりますよ!ぜひ親子で一緒にやってみてください。


今回は体軸体操の一部を紹介しましたが、もっと詳しく子どもの運動能力を高める方法を知りたい方はキッズ・ジュニアトレーナーの専門家が実施する「体軸ファシリテーター養成講座」の受講をお勧めします。


「体軸ファシリテーター養成講座」はこちら


オンラインでも受講でき、1日で体軸体操指導者の資格がとれ、さらに文部科学省が認定する運動教室を開催することが可能になります。

子どもの運動神経・姿勢は誰でも向上することができます。ぜひご検討ください。


まとめ  

今回はオスグッド病の原因について解説し、改善するための体操を紹介しました。


オスグッド病とは、成長期の子どもに起こる膝の痛みを伴う疾患で、特に活発に運動する子どもに多く発症する


オスグッド病の原因には大きく「柔軟性の低下」と「姿勢動作不良」の2つがあり、後者がメインである。


・オスグッド病を改善するために、体軸体操・10病アクションが効果的である


子どもたちが安全で健康に運動できるために、ぜひ体軸体操・10秒アクションを生活に取り入れてみてください。


最後までお読みいただきありがとうございました。

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