扁平足を根本から改善する方法|理学療法士がわかりやすく解説

時計2024.05.25
運動能力   猫背   成長痛  
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この記事を読んでいるあなたは、

・扁平足ってなんでなるの?

・子どもが扁平足でよく足を痛めるので、改善する効果的な方法を知りたい

と思っていませんか?

扁平足とは、足のアーチ(土踏まず)が通常よりも低くなっており、足の裏全体が地面に接しているような状態です。子供が扁平足である場合、足裏のアーチが適切に形成されず、足の構造が正常でない可能性があります。

そのため、扁平足では「足が疲れやすい」「足の裏が痛い」などの問題が発生しやすくなり、長期的に足や膝関節、腰部などの問題を引き起こす可能性があり、改善する必要があります。

扁平足を改善する方法として、足裏のトレーニングがよく紹介されますが、実はそれだけでは改善は難しいことが多いです。

なぜなら扁平足になる根本の原因が解決されていないからです。それは「姿勢」なります。


そこで、今回は扁平足を根本から改善する方法について、理学療法士が「予防医学に基づいた正しいトレーニング」を解説します。  ぜひ最後まで読んでください。


目次  


1. 扁平足とは 

2. 扁平足になる要因

3. 扁平足を根本から改善する予防医学に基づいたトレーニング  

4. まとめ 


扁平足とは

扁平足とは、足のアーチ(土踏まず)が通常よりも低くなっている状態を指します。これは、足の裏全体が地面に接しているような感じがする状態です。


足底には3つのアーチ構造があり、すべてが機能することで衝撃をやわらげたり、安定性が向上しバランスが良くなります。



足のアーチは、一般的には子供が成長する過程で形成されます。


赤ちゃんが生まれたときには、足のアーチはまだ発達途中であり、完全な形になっていません。

足のアーチは、子供が歩き始める頃から段階的に発達し、約2〜3歳頃にはほぼ完成されるとされています。


子供が扁平足である場合、この足裏の3つのアーチが適切に形成されず、足の構造が正常でない可能性があります。


扁平足になる要因


扁平足は、遺伝的要因や機能的要因(筋肉の弱さ、姿勢不良、運動不足)、環境的要因(靴など)さまざまな要因によって引き起こされます。


その中でも一番の要因は「立位姿勢不良」になります。

当たり前ですが、地球上では常に身体に重力がかかっています。


その重力を支えるために最も大切なのは「筋肉」ではなく「骨」です。

しっかりと骨で支えた上で、筋肉でサポートするといったような感じになります。


正しい立位姿勢は、横から見ると耳、肩、膝、くるぶしが一直線になり、体重はスネの骨の真下にかかります。これが骨でしっかり支えている状態です。


しかし、扁平足になる子どもは、姿勢が悪く体重が土踏まずの上に乗り続けてしまっていることが多いです。体重が土踏まずの上に乗り続けてしまうと足の骨で支えることができず、筋肉だけでは支えることができずアーチ構造が低下してしまいます。






また、正しい立位姿勢は、前から見ると股関節、膝関節・足関節が真っ直ぐになります。しかし、扁平足の子どもは膝が内に捻れ、足が外に捻れる姿勢になっていることが多いです






つまり、正しい姿勢はスネの骨の真下に体重がかかり、膝と足が真っ直ぐな姿勢です。この姿勢を自然ととれるようになることで足のアーチが機能します


そして、この姿勢がとれるようになった状態で足裏のトレーニングを行うと、より足のアーチは向上し、扁平足を改善することができるのです。


では次の項目で姿勢を改善するためのトレーニングを紹介します。


扁平足を根本から改善する予防医学に基づいたトレーニング


よく扁平足を改善するために足だけのトレーニングが紹介されますが、その前に姿勢を改善するためのトレーニングが必ず必要です。足の筋力をいくら鍛えても、それだけで体重をすべて支えることはできません。


ここでは、予防医学に基づいて独自に開発された「体軸体操」を紹介します。


体軸体操とは「身体の感覚を整えることにより、身体に軸(体軸)ができ、身体の成長の土台となる正しい身体の使い方や姿勢ができるようになる体操」です。


少し難しいですが、体軸とは筋肉や骨格ではなく、身体の真ん中を通る身体の感覚になります。


体軸体操は他の体操とは違い、全身14カ所にある身体のスイッチを触りながら動かします。そうすることで、身体の感覚が整い、姿勢がよくなり骨で支える感覚が鍛えられます。


全部で17種類ありますが、その中から扁平足を改善するための体操を5つ紹介します。


*体操を行う前に、立った状態で土踏まずがあるかないか、どの程度かチェックしてみてください。


それから、体操を行いましょう。


*そのままでも効果はありますが、ここからの体操は棒を足の下に踏んで行うことで、身体感覚が向上し、より効果が向上します。ぜひ、試してやってみてください。
















最後に再度、アーチを確認しましょう。姿勢がよくなり、先ほどよりもアーチが向上していませんか?


体軸体操をすることで、身体感覚が整い、インナーマッスルが活性化されます。その結果、このように即時的にも姿勢は改善します。


今回は体軸体操の一部を紹介しましたが、もっと詳しく子どもの運動能力を高める方法を知りたい方はキッズ・ジュニアトレーナーの専門家が実施する「体軸ファシリテーター養成講座」の受講をおすすめします。


「体軸ファシリテーター養成講座」


オンラインでも受講でき、1日で体軸体操指導者の資格がとれ、さらに文部科学省が認定する運動教室を開催することが可能になります。

子どもの運動神経・姿勢は誰でも向上することができます。ぜひご検討ください。


まとめ  


今回の記事では扁平足を根本から改善する方法について、体軸理論から考えられた体軸体操を解説しました。


・扁平足とは足のアーチ(土踏まず)が通常よりも低くなっており、足の裏全体が地面に接しているような状態


・扁平足になる子どもの多くは、姿勢が悪く体重が土踏まずの上に乗り続けている


・ 扁平足を根本から改善するために、姿勢を直す体軸体操が効果的である


ぜひ、小学生のお子さん達と一緒に、大人の方も体軸体操を行ってみてください!


最後までお読みいただきありがとうございました。

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