子どもの免疫力が低下する原因は「腸」にあった?

時計2025.11.27
子育て   健康  
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「最近、子どもがすぐに風邪を引くようになった」

「お腹が痛い、便秘気味で心配」


そんな悩みを抱えていませんか?

実は、これ「腸の機能が弱っているサイン」かもしれません。


子どものお腹のトラブルは、単なる消化の問題だけでなく、免疫力の低下とも深く関わっています。身体の免疫機能の7割を腸が担っていると言われており、腸内環境が悪いと風邪をひきやすくなります。


現代の子ども達は、座る時間が長く、運動時間が減っており、お腹まわりの柔軟性や筋力が低下し、腸の働きが鈍くなっています。これが、便秘や腹痛を招き、結果的に免疫力の低下にも影響を及ぼしてしまいます。


だからこそ今、子どもたちの腸の環境を整える運動が注目されています。


この記事では、子どもの免疫力を引き上げるために、なぜ今腸が注目されているのか、そして毎日の中でどんな運動を取り入れると良いのかを、理学療法士の視点からわかりやすく解説します。


目次  


1. 免疫力とは?

2. 免疫力と腸の関係

3. 腸の機能を向上し、免疫力を高めるトレーニング

4. まとめ


免疫力とは?


免疫とは、ウイルス・細菌などの“異物”から体を守る仕組みのことです。体の中で常に働き続ける「守備チーム」のような存在で、子どもの健康を守る土台になります。 免疫には次の2つの種類があります。

自然免疫(生まれつき備わっている防御)

・体に異物が入ると、すぐに反応して排除しようとする
・皮膚・粘膜・白血球などが担当
・風邪のウイルスが体に入った瞬間に働く“即時型”の防御

獲得免疫(経験して強くなる防御)

・過去に侵入した敵の情報を記憶し、次に同じ敵が来たときに強力に戦う
・予防接種で抗体が作られる仕組みもここに含まれる
・子どもの頃に色々な菌やウイルスに触れることで、免疫の経験値が増えていく

子どもの免疫システムはまだ成熟途中であり、自然免疫・獲得免疫の働きが十分で出ないため、病気を繰り返しやすいです。だからこそ、生活習慣で免疫の土台を整えることが大切になります。

この免疫を育てるうえで、特に大きな鍵になるのが「」です。


免疫力と腸の関係


腸は食べ物を消化するだけでなく、免疫の中枢と言われるほど重要な役割を持っています。腸は異物が侵入しやすい場所のため、免疫細胞の7割が集まっていると言われており、腸内環境が整うことで免疫が活発に働きます。

腸内には次の3つの菌が存在し、この細菌のバランスが免疫を左右します。

善玉菌:腸の動きを助け、免疫機能をサポート
悪玉菌:便秘・ガス・炎症の原因
日和見菌:優勢な方に傾く


善玉菌が多いほど腸は健康で、免疫力も高まりやすくなります

しかし、現代の子どもは、

 座る時間が増えて、お腹まわりの筋肉が硬い
 ・運動不足で腸の動き(ぜん動運動)が低下
 ・ストレスで自律神経が乱れ、腹痛や便秘が増える

により、腸の働きを弱め、結果的に免疫力も低下しています。

では、腸の機能を向上するためにはどうすれば良いのでしょうか?

そんな免疫力に重要な腸の機能に影響を与えるものに「インナーマッスル」があります。インナーマッスルは身体の深部にある筋肉であり、内臓と密に関連しています。この筋肉が活性化することで内臓の機能も活性化します。


つまり、インナーマッスルを使う運動をすることが、腸の機能を向上することにつながり、免疫力を高めることができます

実は、この「インナーマッスル」を活性化させるために理学療法士が開発したトレーニングがあるんです!


腸の機能を向上し、免疫力を高めるトレーニング

ここで紹介するトレーニングは「体軸体操10秒アクションと呼ばれ、「予防医学に基づいて理学療法士が開発した健康的な身体づくりのためのトレーニングプログラム」になります。

子どもの身体のインナーマッスルを活性化するため、たった、10秒の動きで繰り返し行うことで、正しい身体の使い方が身についていきます。


他の体操とは違い、全身14カ所にある身体のスイッチを意識しながら動かすことで、身体の感覚が整い、無駄な力が抜けた状態、つまり逆上がりがやりやすい状態になります。そして、インナーマッスルが活性化することで、身体に軸「体軸」ができます


 

体軸」とは、筋肉や骨ではなく、身体の真ん中を通る身体の感覚になります。

体軸は、運動(スポーツ)・勉強・習い事の土台になるものです。これから怪我することなくスポーツを頑張りたい、勉強がもっとできるようになりたい!という小学生の子どもたちにこそまず身についてほしいのがこの「体軸」です。

この体操プログラムはTAIJIKU(たいじく)子どもの運動学習塾の教育プログラム内などで幅広く活用されています。


今回は、この100種類以上あるトレーニングの中からインナーマッスルが働き、腸の機能が向上する体操を5つ紹介します。ぜひ、お子さんと一緒にやってみてください。


まずは、身体の感覚を整えるためにウォーミングアップとして「体軸体操」の中でも腸の機能に関係する身体のスイッチ(みぞおち、そけい部)を整えましょう。






身体の感覚が整ったら、いよいよ腸の機能を向上する「10秒アクション」をやってみましょう。


















まずは、1−2週間毎日続けてやってることで、子どもの腹痛や便秘など腸のトラブルが改善するかどうかチェックしてみましょう!早い子どもでは数日で変化することもありますよ!


今回お伝えした体軸体操・10秒アクションは全てで100種類以上あり、その中の一部のみ紹介しました。これからの時代、小学生の子どもたちが、健康にすくすく成長できるために土台となる身体づくりが必須です!

今回の記事を読んで、子どもの身体づくりに興味を持たれた方は、子どもの身体づくりの専門家が実施する「体軸ファシリテーター養成講座」の受講をおすすめします。

オフラインでも受講でき、1日で体軸体操指導者の資格を取得することができます。子育てに役立つことができますし、地域で運動教室などを開催することもできるようになります。

  「体軸ファシリテーター養成講座」はこちら

まとめ  

◉免疫力とは?

・免疫には「自然免疫」と「獲得免疫」の2種類がある

・現代の子どもは運動不足でお腹が硬くなり、腸の動きが弱りやすい


◉免疫力と腸の関係

・免疫細胞の7割が腸に存在し、腸内環境は免疫力に直結

腸内には次の3つの菌が存在し、この細菌のバランスが免疫を左右する

・インナーマッスルの機能を向上することで、腸が元気になり免疫力を高めることができる


◉腸の機能を向上し、免疫力を高めるトレーニング

・インナーマッスルを活性化する体軸体操、10秒アクションが効果的

 ーみぞおちアクション

 ーレッグアクション

 ースパイラルアクション

 ーツイストアクション

 ーニードルアクション

 ーローリングアクション

 ーどんぐりアクション


以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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