【理学療法士監修】子どもの肩こりを根本から改善する体操5選

最近、「子どもが肩がこる」と訴えることはありませんか?
実は、肩こりは大人だけでなく、小学生の約3人に1人が感じているともいわれています。長時間のタブレット学習やゲーム、猫背姿勢、運動不足などが重なり、知らず知らずのうちに筋肉が緊張してしまうのです。
しかし、マッサージなどの一時的なケアでは、またすぐに元どおりになってしまいます。
大切なのは、肩こりの「根本原因」—姿勢や身体の使い方—を整えることです。
この記事では、理学療法士の視点から、子どもの肩こりを根本から改善し、再発を防ぐための体操を5つご紹介します。毎日数分の習慣で、軽やかに動ける身体を取り戻しましょう。
目次
肩こりとは?
そもそも「肩こり」とは何でしょうか?
「肩こり」とは、首から肩、背中にかけての筋肉が緊張し、血流が悪くなることで痛みや重だるさを感じる状態をいいます。
本来、肩のまわりの筋肉(僧帽筋や肩甲挙筋など)は、頭や腕を支えながら動かす役割をしています。ところが、長時間の同じ姿勢や運動不足、姿勢のくずれなどが続くと、筋肉が固まり、酸素や栄養が届きにくくなってしまいます。その結果、「こる」「重い」「痛い」といった不快感が生じるのです。
近年では、スマートフォンやタブレットの使用時間が長くなり、うつむいた姿勢で過ごす子どもが増えています。まだ成長期で筋肉や骨が発達途中の子どもにとって、この姿勢のくずれは大きな負担となり、肩こりを引き起こす原因になります。
肩こりに対する体操で得られる効果
肩こりを改善する体操には、次のような効果が期待できます。
① 血流の改善
軽いストレッチや肩の動きによって筋肉がポンプのように働き、滞っていた血液の流れがスムーズになります。酸素や栄養が筋肉に届きやすくなり、疲労物質が流れやすくなることで、肩の重だるさが軽減します。
② 姿勢の改善
肩こりの多くは、「猫背」や「頭の前突き姿勢(ストレートネック)」が関係しています。背中や肩甲骨まわりを動かす体操を続けることで、自然と姿勢が整い、肩や首にかかる負担を減らすことができます。
③ 筋肉バランスの回復
現代の子どもは、前かがみの姿勢で過ごす時間が長く、胸の筋肉(大胸筋)はかたく、背中の筋肉(菱形筋など)は弱くなりがちです。体操によってこのバランスを整えることで、肩こりの再発を防ぐ土台をつくります。
④ 集中力・気分の向上
体を動かすことで血流が良くなり、脳にも酸素が行き渡ります。肩こりがやわらぐと、姿勢も整い、学習中の集中力アップや気分のリフレッシュにもつながります。
この中でも、特に「②姿勢の改善」が特に重要になります。
肩こりを改善するためには、マッサージのような一時的なケアだけでなく、「根本の原因である姿勢を改善する」ことが大切です。
体軸は、運動(スポーツ)・勉強・習い事の土台になるものです。これから怪我することなくスポーツを頑張りたい、勉強がもっとできるようになりたい!という小学生の子どもたちにこそまず身についてほしいのがこの「体軸」です。
この体操プログラムはTAIJIKU(たいじく)子どもの運動学習塾の教育プログラム内などで幅広く活用されています。
今回は、このトレーニングの中から肩こりを改善する体操を5つ紹介します。子どもだけでなく、親御さんも一緒に行うことで楽しく続けやすいのでぜひやってみてくださいね。
まず、肩こりになりやすいかどうかを次のアクションテストでチェックしてみましょう!
5・4点が体幹・腕の使い方が高く、1・2点は低い(肩こりになりやすい)と考えられます。体幹・腕の使い方が低かったとしても、大丈夫です。次に紹介する体操を行うことで、誰でも簡単に体幹・腕の能力を向上し、肩こりを改善することができます。
早速ですが、子どもの肩こりを改善する体操をやる前に、身体の感覚を整えるウォーミングアップの体操を5つやりましょう!これが、正しいトレーニングを行うために非常に重要なので必ずやってくださいね!
ウォーミングアップ
では、いよいよ、子どもの肩こりを改善する体操「10秒アクション」をやっていきましょう!親御さんが見本を見せて、お子さんに真似させるようにやってみましょう!
*全ての体操は10秒程度やってみてください。そのトレーニングの際に横の図にある星マークのポイントを意識しながらやってみよう!
1.フロッグアクション
2.ニードルアクション
3.ウォーターストライダーアクション
4.プランクアクション
5.フロッグジャンプアクション
すべての体操ができたら、先ほどのチェック方法でもう一度体幹・腕の能力をチェックしてみよう!
どうでしょうか?向上できましたか?
このように、身体の使い方はすぐにでも変えることができます。子どもたちが楽しみながら肩こりのない身体の使い方になるように、親子で一緒にやってみてくださいね。
今回お伝えした10秒アクションは全てで100種類以上あり、その中の一部のみ紹介しました。これからの時代、小学生の子どもたちが、健康にすくすく成長できるために土台となる身体づくりが必須です!
今回の記事を読んで、子どもの身体づくりに興味を持たれた方は、子どもの身体づくりの専門家が実施する「体軸ファシリテーター養成講座」の受講をおすすめします。
オフラインでも受講でき、1日で体軸体操指導者の資格を取得することができます。子育てに役立つことができますし、地域で運動教室などを開催することもできるようになります。
まとめ
◉肩こりとは?
・首から肩、背中にかけての筋肉が緊張し、血流が悪くなることで痛みや重だるさを感じる状態
・長時間の同じ姿勢や運動不足、姿勢のくずれなどが続き、筋肉が固まり、酸素や栄養が届きにくくなることで不快感が生じる
・近年では、スマートフォンやタブレットの使用時間が長くなることで、首・肩周囲の筋肉が緊張し、肩こりになりやすい
◉肩こりをに対する体操で得られる効果
①血流の改善
②姿勢の改善
③筋肉バランスの回復
④集中力、気分の向上
◉子どもの肩こりを根本から改善する体操5選
・10秒アクションが効果的
ーフロッグアクション
ーニードルアクション
ーウォータースライダーアクション
ープランクアクション
ーフロッグジャンプアクション
以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました。