【理学療法士考案】身体が硬い子どもに効果的な「軸ストレッチ」を紹介

時計2025.08.04
柔軟性   成長痛   体幹   健康  
ダミー画像

「うちの子、身体が硬くてすぐ怪我をしてしまう」

「身体が硬いのか、姿勢が悪くよく転ぶ」


このように、子どもたちの身体の硬さに悩んでいませんか?

そんなお悩み、実は“柔らかさ”だけが解決ではありません。


一般的なストレッチは、筋肉を引き伸ばすことに意識が向きがちですが、それではすぐに硬くなってしまうんです。


身体が柔らかい子はしなやかに動くことができ、身体が硬くなりにくいです。それは、筋肉が柔らかいだけでなく、「身体の感覚」が整っており、「自分の軸」を感じながら動けています。


そこで、本記事では、身体が硬いとなぜいけないのかを共有し、ただ筋肉を伸ばすのではなく、身体の内側の感覚に気づき、自分自身の“真ん中”を感じ取ることで、自然に柔軟性が引き出される「軸ストレッチ」をご紹介します。


1日たった5分で柔らかくするだけでなく、ケガをしにくく、しなやかに動ける身体づくりへ。子どもたちの未来の動きを支える「感覚から整えるストレッチ」、はじめてみませんか?


目次  


1. 身体が硬いとなぜいけないのか?

2. 身体が硬い子どもに効果的なストレッチとは?

3. 身体が硬い子どもに効果的な「軸ストレッチ」

4. まとめ


身体が硬いとなぜいけないのか?


子どもの身体が硬いままだと、日常生活や運動時に次のような問題が起こりやすくなります。

① 転びやすくなる・ケガをしやすい

関節の可動域が狭くなると、スムーズな動きがしづらくなり、転倒や捻挫などのリスクが高まります。特に、身体の軸が感じられない子はバランスを崩しやすく、日常のちょっとした動きでもケガにつながりやすい傾向があります。

② 姿勢が崩れ、集中力や呼吸にも影響

身体が硬いと、自然に背筋を伸ばすことが難しく、猫背や反り腰など、崩れた姿勢が習慣化してしまいます。姿勢の乱れは呼吸を浅くし、学習中の集中力低下にもつながることがあります。

③ 動作のクセで「痛み」が出やすくなる

身体がうまく使えない状態が続くと、本来動くべき関節をかばって別の部位に負担がかかり、腰・膝・肩などに痛みが出ることがあります。大人と違って子どもの身体は柔軟性が高いと思われがちですが、感覚が未発達なまま誤った動きが習慣になると、成長とともに痛みが生じることがあるのです。

④ 運動能力の伸びを妨げる

身体が硬いと、自分の力を効率よく伝えられず、運動のパフォーマンスが上がりにくくなります。柔軟性だけでなく、自分の身体をコントロールする感覚(固有感覚やバランス感覚)が育たないままだと、「運動が苦手」という印象を持ってしまう子も少なくありません。

⑤ 感覚の発達が遅れる

「身体が硬い=感じにくい」という状態は、身体感覚(どこがどう動いているかという感覚)の発達にも影響します。身体感覚は、自分の存在感や安心感にも関係しており、長期的には自己肯定感や感情の安定、社会性にもつながっていきます。


このように、身体が硬いことは単なる「柔軟性の不足」ではなく、痛み・ケガ・運動能力・姿勢・感覚の発達にまで影響を与える重要な課題です


身体が硬い子どもに効果的なストレッチとは?


身体を柔らかくするためにストレッチをするけど柔らかくならない。そんな風に感じたことはありませんか?

短い時間ストレッチをするだけで柔らかくなる子もいれば、長い時間ストレッチをしても柔らかくならない子もいますよね。この違いは一体何でしょうか?

実は筋肉が柔らかくなるのにはただ伸ばせば良いというわけではありません。大切なことは「伸ばしている筋肉が力んでいないこと」になります。

私たちは目を閉じていても腕を振ったり、足を上げたりする事が出来ます。これは全身に感覚があり(=身体感覚)、その感覚を頼りに動かしています。この身体感覚は、全身の筋肉などにセンサーがたくさんあり、そのセンサーからの情報を脳が受け取り、状態を理解しています。

このセンサーはストレッチをしている時には、その伸ばされている状態を脳に伝えます そして脳がその状態を理解し、人体に危害がない(伸ばしすぎていない)と判断すれば緩んでいきます。これがストレッチの効果になります。

しかし、このセンサーの反応が鈍っていたらどうでしょうか?

脳に筋肉からの情報が正しく伝わらず、脳は正しい判断ができないため身体を守るために筋肉を緊張させ緩まなくしてしまいます。つまり、ストレッチをしても伸びないんですね。

よって、大切なことは

ストレッチで伸ばしたい筋肉のセンサーを正常に整える(身体の感覚を整える)必要がある」ということです。


身体が硬い子どもに効果的な軸ストレッチを紹介

ここで紹介する軸ストレッチは、他のストレッチとは違い、全身14カ所にある身体のスイッチを触りながら伸ばすことで、身体の感覚が整い筋肉が緩みます。そして、整うことでインナーマッスルが活性化し、身体に軸「体軸」ができます


 

「体軸」とは、筋肉や骨ではなく、身体の真ん中を通る身体の感覚になります。


体軸が強く形成されると、全身の無駄な力みがなくなり、しなやかな動きができるようになります。

身体が硬い子どもたちにこそまず身についてほしいのがこの「体軸」です。

今回は、たった1日5分継続することで、身体がしなやかになる軸ストレッチを10個紹介します。

子どもだけでなく、親御さんも一緒に行うことで楽しく続けやすいのでぜひやってみてくださいね。

まず、子どもたちの身体の硬さを次の方法でチェックしてみましょう!


床と指先の距離をチェックします。

では、早速、子どもの身体の硬さを改善するストレッチをやっていきましょう!親御さんが見本を見せて、お子さんに真似させるようにやってみましょう!


*全てのストレッチは、それぞれポイントとなる身体のスイッチを触ったり、意識しながら行ってください。それぞれのストレッチは、伸ばしている状態で深呼吸3−5回を目安に伸ばし続けてみよう!



1.ベロストレッチ




2.スパイラルストレッチ



3.カタツムリストレッチ


4.足組みストレッチ



5.ツイストストレッチ




6.マウンテンストレッチ




7.しゃがみこみストレッチ





8.プルストレッチ




9.軸ストレッチ





10.軸ストレッチ2




すべての体操ができたら、先ほどのチェック方法でもう一度身体の使い方をチェックしてみよう!


どうでしょうか?身体の硬さはストレッチ前と比べて改善しましたか?


このように、身体の硬さはすぐにでも変えることができますが、継続することでさらにしなやかになっていきます。


子どもたちが楽しみながらしなやかな身体の使い方になるように、親子で一緒にやってみてくださいね。


今回の記事を読んで、子どもの身体づくりに興味を持たれた方は、子どもの身体づくりの専門家が実施する「体軸ファシリテーター養成講座」の受講をおすすめします。

オフラインでも受講でき、1日で体軸体操指導者の資格を取得することができます。子育てに役立つことができますし、地域で運動教室などを開催することもできるようになります。

  「体軸ファシリテーター養成講座」はこちら

まとめ  

◉身体が硬いとなぜいけないのか?

① 転びやすくなる・ケガをしやすい

② 姿勢が崩れ、集中力や呼吸にも影響
③ 動作のクセで「痛み」が出やすくなる
④ 運動能力の伸びを妨げる
⑤ 感覚の発達が遅れる

身体が硬いことは単なる「柔軟性の不足」ではなく、痛み・ケガ・運動能力・姿勢・感覚の発達にまで影響を与える

◉身体が硬い子どもに効果的なストレッチとは?

・ストレッチで大切なことは「伸ばしている筋肉が力んでいないこと

全身の筋肉などにセンサーがたくさんあり、そのセンサーからの情報を脳が受け取り、状態を理解している

・ストレッチで伸ばしたい筋肉のセンサーを正常に整える(身体の感覚を整える)必要がある


◉身体が硬い子どもに効果的なストレッチ10選

・軸ストレッチが効果的

 ーベロストレッチ

 ースパイラルストレッチ

 ーカタツムリストレッチ

 ー足組みストレッチ

 ーツイストストレッチ

 ーマウンテンストレッチ

 ーしゃがみ込みストレッチ

 ープルストレッチ

 ー軸ストレッチ

 ー軸ストレッチ2


以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました。

こちらもおすすめ