【理学療法士考案】子どもの姿勢を改善するトレーニング10選


「うちの子、なんだか猫背かも…」
「座っているとすぐに姿勢が崩れてしまう」
そんなふうに感じたことはありませんか?
近年、スマホやタブレットの使用、運動不足、長時間の座位姿勢などが原因で、下図のように子どもたちの姿勢の悪さが目立つようになっています。
姿勢が悪いと見た目の印象だけでなく、集中力の低下、呼吸の浅さ、運動能力の伸び悩みにもつながることがあるため、放っておけない問題です。
子どもの姿勢を改善しようと、姿勢改善グッズや筋トレを取り入れたものの「あまり変化を感じられない」と感じたことないですか?
実は、その原因、多くの場合「重力に対抗する上への力を発揮すること」が抜けているからかもしれません。
この記事では、子どもの姿勢改善における新常識について解説し、最後には理学療法士が考案した親子で取り組める「子どもの姿勢を改善するトレーニング:10秒アクション」を10個ご紹介します。
楽しく取り組める1回10秒の簡単トレーニングでも、子どもの姿勢は十分に改善することができるんです。あきらめかけた子どもたちの姿勢改善に、もう一度今日から親子で取り組んでみませんか?
目次
子どもの姿勢改善の新常識
これまで、子どもの姿勢を改善するために、背中に棒を入れたり、姿勢改善の椅子に座ったり、腹筋や背筋を行ってもあまり変化がないと感じたことないですか?
実は、その原因は「重力に対抗する上への力が発揮すること」という大切な視点が抜けているからなのです。
では、そもそも良い姿勢とはどのような姿勢でしょうか?
「良い姿勢」とは、目的とする姿勢や動作を必要最小限の筋出力で行えている姿勢です。
「良くない姿勢」とは必要以上に筋出力があったり、必要以上に力が抜けている姿勢を いいます。
つまり、見た目が猫背でなかったとしても、必要な力が入っていなければ、それは「良い姿勢」とは言えません。理想的な姿勢は、「重力に対抗する上への力を必要最小限の筋力で発揮できている姿勢」になります。
では、その「上に向かう力」をどう発揮すれば良いのでしょうか?
重力に逆らって姿勢を保つには、腹筋や背筋などが前後で同時に働く必要があります。どちらか一方だけではなく、引っ張り合うように連動することで、背骨を上へと引き上げてくれるのです。
この腹筋・背筋が同時に働くために意識するポイントが、体幹の中心にある「みぞおち」になります。
「みぞおち」とは、おへそから指4本上のお腹の中心付近のことを言います。
このみぞおちを意識して使えるようになると、腹筋・背筋が自然に同時に働き、良い姿勢を保ちやすくなるのです。
つまり、姿勢を改善するための新常識は「みぞおちを持ち上げること」になります。
子どもの姿勢を改善する効果的なトレーニング10選
ここでは、子どもの姿勢を改善するために、「みぞおち」を持ち上げるためのトレーニングを紹介します。
赤ちゃんが発達していく中で、首が据わり、次に寝返りを獲得。腰が据わって、座位、四つ這い、立ち上がり、歩行へ と発達していきます。この時重要になるのが「身体の感覚(体性感覚)」になります。さまざまな身体の感覚を養うことで、姿勢や運動は育まれていきます。
ここで紹介する「10秒アクション」は、「予防医学に基づいて理学療法士が開発した健康的な身体づくりのための体操プログラム」になります。
たった10秒で身体の感覚を整えながらトレーニングするというもので、子どもの身体のインナーマッスルを活性化することで、姿勢や身体の使い方が向上するトレーニングです。
他のトレーニングとは違い、全身14カ所にある身体のスイッチを触れたり、意識しながら動かすことで、身体の感覚が整い、インナーマッスルが活性化し、身体に軸ができます。

「体軸」とは、筋肉や骨ではなく、身体の真ん中を通る身体の感覚になります。
体軸とは、運動(スポーツ)・勉強・習い事の土台になるものです。これからスポーツを頑張りたい、勉強がもっとできるようになりたい!という小学生の子どもたちにこそまず身についてほしいのがこの「体軸」です。
この体操プログラムはTAIJIKU(たいじく)子どもの運動学習塾の教育プログラム内などで幅広く活用されています。
今回は、この身体のスイッチの中でも、姿勢改善に重要な「みぞおち」を持ち上げ、子どもの姿勢を改善できるトレーニングを10個紹介します。
子どもだけでなく、親御さんも一緒に行うことで楽しく続けやすいのでぜひやってみてくださいね。
まずは、子どもの姿勢がどの分類になるかチェックしてみましょう!
理想S字タイプでなければ、次のトレーニングをやってみよう!
<ウォーミングアップ>
トレーニング前に、みぞおちの感覚を次の体操で整えてみましょう!
みぞおちの感覚がなんとなく整ったら、次の10種類のトレーニングをみぞおちを意識しながら親子で一緒にやってみましょう!
*回数はあくまで目安になりますので、すべて10秒程度で実施できる範囲で行ってみてください。
1.プランクアクション(5回)
2.ローリングアクション(左右5回ずつ)
3.リザードアクション(10歩)
4.オクトパスアクション(5回)
5.ニードルアクション(前後・左右5回ずつ)


7.ローリングプランクアクション(左右5回ずつ)
8.ローリングアクション2(左右5回ずつ)
9.タワーアクション(10秒)
10.ジャンプロケットアクション(5回)
トレーニングが終わったら、再度姿勢をチェックしてみましょう!何か変化はありましたか?見た目が変化していなくても、座流、立っている感じに変化があれば大丈夫です。
無駄な力が抜けたり、必要な力が入ったりすることで立っている姿勢が立ちやすくなっていませんか?
このように即時的な変化もありますが、続けることでどんどん良い姿勢になっていきます。
今回お伝えした「10秒アクション」は全てで100種類以上あり、その中の姿勢を改善する体操のみ紹介しました。これからの時代、小学生の子どもたちが、健康にすくすく成長できるために土台となる身体づくりが必須です!
今回の記事を読んで、子どもの姿勢改善に興味を持たれた方は、子どもの身体づくりの専門家が実施する「体軸姿勢調整師 養成講座」の受講をおすすめします。
2025年より新規で開講した講座であり、オフラインでも受講でき、2日で体軸専門資格を取得することができます。子育てに役立つことができますし、地域で姿勢改善教室などを開催することもできるようになります。
まとめ
◉子どもの姿勢改善の新常識
・姿勢改善は「重力に対抗する上への力が発揮すること」という視点が重要
・「良い姿勢」は、目的とする姿勢を必要最小限の筋出力で行えている姿勢
・「良くない姿勢」とは必要以上に筋出力があったり、逆に抜けている姿勢
・姿勢を改善するための新常識は「みぞおちを持ち上げること」
◉子どもの姿勢を改善する効果的なトレーニング10選
・体性感覚の改善に重点をおいた「10秒アクション」が姿勢改善に効果的
1.プランクアクション
2.ローリングアクション
3.リザードアクション
4.オクトパスアクション
5.ニードルアクション
6.ウォーターストライダーアクション
7.ローリングプランクアクション
8.ローリングアクション2
9.タワーアクション
10.ジャンプロケットアクション
以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました。