運動神経がいい子に共通する「ある特徴」とは?

「どうしてあの子は、あんなに軽やかに動けるんだろう?」
「うちの子にも運動のセンスってあるのかな…?」
運動会や体育の授業、習いごとの場面で、そんなふうに感じたことはありませんか?子どもの運動神経には個人差があります。
でも実は、「運動神経がいい」と言われる子どもたちの身体には、共通した「ある特徴」があるのです。
それは、「大腰筋(だいようきん)」というインナーマッスルがしっかり使えているということです。
「えっ、大腰筋ってなに?」「そんな筋肉、小さい子にも関係あるの?」そう思った方もいるかもしれません。
でも実はこの大腰筋、子どもの運動能力の土台をつくるうえでとても大切な筋肉なんです。
体をまっすぐ支える、足を上げる、ジャンプする、走る、止まるなど、そうした動きの中心には、いつも大腰筋の働きがあります。
つまり、大腰筋がしっかり使えている子どもは、体幹が安定し、バランス感覚に優れ、体の動きに無駄がない=“運動神経がいい”身体の使い方になるのです。
この記事では、「運動神経がいい」とはどういうことか、そしてそのカギを握る大腰筋の役割とその特徴についてわかりやすく解説し、最後には親子で一緒にできる大腰筋トレーニング方法もお伝えします。
「運動が得意になってほしい」
「転ばずにしっかり動ける体をつくってあげたい」
そんな想いをもつ親御さんに、今日から役立つヒントをお届けします。
目次
運動神経がいい子とはどういうこと?
運動神経がいいとはどういった身体のことを言うのでしょうか?
「足が速いこと」
「力が強く、瞬発力が高いこと」
「身体が柔らかいこと」
などを想像しやすいのではないですか?
実は、これは運動能力が高いのであって、運動神経がいいこととは違うのです。
「運動神経がいい」とは、思い通りに自分自身の身体を動かせることになります。つまり、「身体の使い方が上手なこと」をいいます。
例えば、身体が小さく、筋力や持久力が低く、走るのが遅く、ジャンプ力がない子がいたとしましょう。しかしその子は、ボールの扱いが上手く、走るフォームがキレイで、息継ぎもスムーズです。この場合、運動神経がいいと言えるのです。
運動神経がいい子に共通する特徴
運動神経がいい子は、思い通りに身体を動かすことができます。その身体の使い方を身につけるためには次の3つの力が重要になります。
この中で、「筋肉をつかいこなす力」とは、身体の奥深くにあるインナーマッスルを使いこなす力になります。
身体の中にあるインナーマッスルの中でも、特に重要な筋肉が「大腰筋(だいようきん)」になります。
大腰筋は、背骨の下の方(腰椎)から太ももの骨(大腿骨)にかけて伸びている筋肉で、体の深い部分(インナーマッスル)にあります。
この筋肉は、胴体と足を連動して動かす役割があり、体をまっすぐに保ち、脚を持ち上げる動作をスムーズにし、ジャンプや走る動作の「始動」にも関わる、いわば「体のエンジン」のような筋肉です。
特に子どもの場合、大腰筋がしっかり働いていると、
・姿勢が安定しやすい
・転びにくい
・体の動きがスムーズで素早い
・疲れにくい
といったメリットがあります。
運動神経のいい子に共通する特徴とは、この「大腰筋を使いこなしていること」になります。
ここでは、運動神経がいい身体になるために、つまり大腰筋を使いこなせる身体になるための体操をお伝えします。
ここで紹介する体操は「体軸体操・10秒アクション」と呼ばれ、「予防医学に基づいて理学療法士が開発した健康的な身体づくりのための体操プログラム」になります。
子どもの身体のインナーマッスルを活性化することで、姿勢や身体の使い方が向上する体操です。
他の体操とは違い、全身14カ所にある身体のスイッチを触りながら動かすことで、身体の感覚が整い、インナーマッスルが活性化し、身体に軸「体軸」ができます。

「体軸」とは、筋肉や骨ではなく、身体の真ん中を通る身体の感覚になります。
体軸は、運動(スポーツ)・勉強・習い事の土台になるものです。これから怪我することなくスポーツを頑張りたい、勉強がもっとできるようになりたい!という小学生の子どもたちにこそまず身についてほしいのがこの「体軸」です。
この体操プログラムはTAIJIKU(たいじく)子どもの運動学習塾の教育プログラム内などで幅広く活用されています。
今回は、このトレーニングの中から大腰筋を使いこなすことができるトレーニングを5つ紹介します。
子どもだけでなく、親御さんも一緒に行うことで楽しく続けやすいのでぜひやってみてくださいね。
まず、大腰筋がどれくらい使えているかを次の方法でチェックしてみましょう!
上の点数表を参考に、何点だったか覚えておいてくださいね。5点が一番大腰筋が使いこなせているということです。
では、早速大腰筋を使いこなす体操をやっていきましょう!親御さんが見本を見せて、お子さんに真似させるようにやってみましょう!
すべての体操ができたら、先ほどのチェック方法でもう一度身体の使い方をチェックしてみよう!
どうでしょうか?回数は体操前と比べて増えましたか?
このように、身体の使い方はすぐにでも変えることができます。子どもたちが楽しみながら運動神経がいい身体の使い方になるように、親子で一緒にやってみてくださいね。
今回お伝えした体軸体操・10秒アクションは全てで100種類以上あり、その中の一部のみ紹介しました。これからの時代、小学生の子どもたちが、健康にすくすく成長できるために土台となる身体づくりが必須です!
今回の記事を読んで、子どもの身体づくりに興味を持たれた方は、子どもの身体づくりの専門家が実施する「体軸ファシリテーター養成講座」の受講をおすすめします。
オフラインでも受講でき、1日で体軸体操指導者の資格を取得することができます。子育てに役立つことができますし、地域で運動教室などを開催することもできるようになります。
まとめ
◉運動神経がいいとはどういうこと?
・運動神経がいいとは、思い通りに自分自身の身体を動かせること
・筋力や柔軟性、瞬発力などではなく、身体の使い方が上手なこと
◉運動神経がいい子に共通する特徴
・運動神経がいい子に共通する特徴は、「大腰筋」を使いこなしている
・大腰筋は胴体と足をつなげるインナーマッスルであり、身体のエンジンのような役割がある
・大腰筋が働くと次のようなメリットがある
ー姿勢が安定しやすい
ー転びにくいー体の動きがスムーズで素早い
ー疲れにくい
◉運動神経がいい身体になる大腰筋トレーニング
・体軸体操、10秒アクションが効果的
ーレッグアクション
ーフロッグアクション1
ーリザードアクション
ープルアップアクション&プルアップダッシュアクション
ークロスステップ
以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました。